国際色豊かな名建築”盤泉荘”
盤泉荘(旧松井家住宅)は、フィリピン・マニラで日本人移民向けの百貨店「大阪バザー」を経営し、後に貿易会社を経営することで大きな財を成した松井傳三郎氏(兄)と松井國五郎氏(弟)によって建てられました。
傳三郎氏が故郷である大洲に別荘を建築しようと計画し、その意思を継いだ國五郎氏が大正15年(1926年)に完成させました。
肱川随一の景勝地と称された臥龍淵や冨士山、亀山など自然豊かな景観を見渡す高台に立地し、材には東南アジアから輸入された南洋材が使用されているほか、当時の日本家屋には珍しいバルコニーや施主のイニシャル「K. M」がデザインされた鬼瓦が採用されるなど、貿易業を営んだ施主らしい国際性豊かな特徴を随所に見ることができる大洲の名建築です。